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海士町東区、保々見区のお大師さん(2018年5月)

更新日:2024年1月8日


旧暦の3月21日は真言宗の開祖「弘法大師(空海)」の命日で、海士町でも地区ごとに、「お大師さん」の日として集まった人にお接待をする風習があります。

自分の住む地区でなくても参加して良いとのことなので、東区と保々見区のお大師さんにお邪魔しました。


東区のお大師さんは金光寺で行われます。

この日のためにいつも以上に地区の人たちにきれいに清掃され、幟(のぼり)で飾られた金光寺周辺に、午前10時ごろからたくさんの人が集まっていました。

東地区はさらにいくつもの区に分かれていて、各区ごとにお接待の手料理やお菓子を持ち寄って、集まった他の区の人とお互いに分け合っていました。

自分のように地区外から手ぶらで来た者にも、分け隔てなくたくさんのお接待の品をいただきました。

地区の方はお接待の品を「ご空さん」と呼んでいました。


保々見区のお大師さんは清水寺で行われます。

こちらはお寺の中に地区の方たちの手料理が並べられ、訪れた人にお接待としてふるまわれます。

こちらでも地区外の自分も、おもてなしをしていただきました。

仙台から旅行で来て、たまたまこちらに訪れた方もお接待を受けていました。

弘法大師空海が四国の地に八十八か所の霊場を定め修行の場を設けて以来、四国ではお遍路さんは「お大師様と同じ」として道中で手作り料理やお菓子などをお接待として手渡されるそうです。

海士のお大師さんもそんな風習が伝わったのでしょうか。

お接待をすることが自分の功徳になるという、思いやりにあふれた風習が海士町でも行われていることに、とても幸せな気持ちになれました。

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